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『VAASTU SHASTRAの定義』
VAASTUの文字通りの意味は『我々の生活の場』です。VAASTUはその場所が我々の生活の場としてどの程度ふさわしいか、その価値を計る尺度のことです。医者が患者に何を食べ、何を飲んで良いか、何を食べてはいけないかというような処方をするように、VAASTUでは場所の善し悪しを判定します。
どこでも土地は同じであり、その性質も適用される自然界の法則も同じです。しかし、違いもあります。すべての土地が寺院でありえないように、全ての土地が聖者の生誕の地となるわけではありません。全ての場所が墓地や庶民の集いの場、学校や病院になるわけではありません。特定の用途にだけ適した土地というのがあるのです。だからこそVAASTUに則ってその土地の性格を見極めなければなりません。ある土地を選んだとき、そこが住居に適しているのか、そこでは植物は育つのか、適切な鉱物があるのか、周囲の環境はどうか、というすべての疑問に、VAASTUが答えを出してくれます。
5つの要素はそれぞれ2つの作用を持っています。適切に用いれば良い効果を、不適切に用いれば恐ろしい結果をもたらします。ですから適切に、そして賢い使い方をする必要があります。5つの要素の中のひとつではありますが、<地>の要素を最も重要視しなければなりません。それは他の要素の基礎となるからであり、人類の存続の要となるからです。作物を育てる時も、何かを動かす時も、岩の一部となるときも、<地>は最も重要な要素なのです。<地>はいかに傷つけられようと、苛まれようと、掘り起こされ、上にものを建てられ、噴火のような災害が起きようと、忍耐強く辛抱し、その果てしない旅を続けるのです。だからこそ、適切な土地を選ぶことが重要になります。VAASTUを無視した家、寺院、学校、工場は時を経るうちに暗黒に落ち込むでしょう。暫くのあいだは大丈夫のように見えるかもしれませんが、やがて徐々に没落し、消滅するのです。VAASTUを無視した建築物は、本尊なき寺院、生命のない身体、根のない木に等しいものです。ですから、どのような建物にもVAASTUを用いる必要があるのです。
住居となる家の場合は周囲に十分な空き地があり、さえぎられることなく太陽の光が入ってくる必要があります。そうして始めて、その家に生活する人々の健康が保障されるのです。人間は汚染された空気を吸い続けることはできません。高温の中では長時間耐えられず、豪雨の中を長時間移動することもできません。砂だらけの砂漠やぬかるんだ泥道を歩き続けることもできません。荒々しい大自然の要素が突き付ける残酷な手の中で、人は無事に生きながらえることはできないのです。だからこそ人は、完璧な人生の礎となるべく最高の資質をもつ土地を選ばなければなりません。
私たちだけでなく、子孫の代までその土地で平和に暮らせる必要があります。自然界の法則は進化することにあります。私たちも自然の一部ですが、もし進化していないとすればVAASTUの欠陥、すなわち各要素の配置が不適切であることが原因でしょう。その意味ではVAASTUは成長、停滞なき発展、完全なる健康、百年の命、ともいえます。VAASTUは神の恩寵の姿なのです。神の厚い庇護のもとで長い人生を歩もうとするならば、神が創られた要素に守ってもらわなければなりません。そうすることで、私たちの歩む人生の小道には花々が咲きほこることになり、周囲の人たちも恩恵を受けることになるのです。
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